触れて、確かめる
画面の中で、いくらでも作れて、確かめられる。それでも、実際に手で触れてみないと分からないことがある。とくに、物として存在するものは、触れた瞬間に、画面では見えなかったことが一気にわかる。
画面は、手ざわりを飛ばす
画面の上では、形も色も、きれいに見える。でも、重さや質感、手に持ったときのバランス、そういう身体で受け取る情報は、画面からは抜け落ちている。作れる速さが上がるほど、この抜け落ちに気づきにくくなる。速く確かめた気になって、いちばん大事な手ざわりを飛ばしてしまう。
実物は、うそをつかない
実物にすると、ごまかしが効かない。頭の中で良いと思っていたものが、手に取ると急に違って感じる。逆に、画面では地味だったものが、実物だと妙に良かったりする。その差が、次にどう直すかを、はっきり教えてくれる。だからどこかで一度、画面の外に出してみる。
全部を画面の中で終わらせられる時代だからこそ、あえて実物にして、触れて確かめる一手が効く。手ざわりで判断することは、古い作法ではなく、これからむしろ効いてくる確かめ方だと思う。